「いつかはゆかし(アブラハム)」と「企業設計」との違いとは?

株式会社企業設計に対する行政処分について
金融庁のリリース
を読んでみた。

結論部分は以下

・当社は、外国ファンドの募集の取扱い等に関与していると看做されないよう、平成22年8月以降、紹介料の受取りを別会社で行うよう変更しているものの、上記の状況等に鑑みると、当社の行為は外国集団投資スキームの組成者のために行っている外国ファンドの取得の勧誘行為に該当し、当社が登録を受けている投資助言・代理業を逸脱する行為であると認められる。


・当社が行った上記の行為は、金融商品取引法(以下「法」という。)第28条第2項に規定する「第二種金融商品取引業」(同法第2条第8項第9号に掲げる「有価証券の募集又は私募の取扱い」を業として行うこと)に該当するものであり、当社が同法第31条第4項に基づく変更登録を受けることなく「第二種金融商品取引業」を行うことは、同法第29条に違反するものと認められる。

お役所の文面はわかりずらい。国語の問題を解くようなつもりで読まねばならない。

当社が行った上記の行為とは「外国ファンドの募集の取扱い等に関与している」をさしている。上記とは直前の完結した文章を指しているとみるのが妥当である。それらの行為は「第二種金融商品取引業」者は行ってよいが、企業設計が登録を受けている投資助言・代理業で行うのは、逸脱する行為(脱法行為)であり、法律に違反するとみなすということらしい。

企業設計は外国ファンドの紹介を業者に委託、委託した業者が当該見込み客の外国ファンドの契約締結手続きを支援し、取得契約を成立させており、あたかも顧客と企業設計は直接的に関与してないかの如くの体裁をとっているが、委託された業者に紹介料を分配している以上は業として関与している(ボランティアの無償行為ではない)のであり、それは法に違反したにある行為とみなされたということだ。

また海外に所在する外国ファンドの販売代理会社との間で、紹介契約を締結し紹介料を受け取っていたが、これを別会社で受け取るように偽装していた。別会社とはいえ実体である企業設計が小改良を受け取っていた以上、外国ファンドの募集の取り扱いに関与していたとみなすということがリリースの文面から見て取れる。

紹介料を受け取ったのが問題なのではなく、紹介料を関与の基準としたということであろう(無償だとボランティアになってしまう)。

契約締結手続きを支援することも、募集の取り扱いに関与したことに該当し、第二種金融商品取引業の範囲内であり、企業設計が登録を受けている投資助言・代理業で行うのは脱法行為だといえよう。

企業設計はなぜ紹介業者などを仲介にいれたり、紹介料を別会社で受け取ったのであろうか。

ひとつには直接関与していないという体裁を整えるため、もうひとつは無償(ボランティア)で行っており、営利事業ではないと言いたかったのかもしれない。金融庁のリリースで紹介料の授受に関して詳しく述べているのは、これらの行為はボランティアではない、関与していると強調したい意図が見える。

以降は私観であるが、なぜ金融庁はこのような行為を企業設計が行ったことを問題にしたのだろうか。
海外ファンドの紹介のみを行い助言料を取るならば、単なる情報提供であって、助言契約の範囲内ではなかろうか。

海外ヘッジファンドのリストを見せ、リスクリターンを説明し、顧客のファンドの売買に助言する。これらは助言業者が行っている業務であり、悪質な詐欺でない限り摘発や勧告を受けたことはない。

この辺は少々苦しいいい方だがリリースを熟読すると書いてある。

契約締結手続きを支援した結果、取得契約を成立させた とリリース文中にある。契約支援をして売買契約を締結するならば「募集」行為に該当し、第二種金融商品取引業の免許を取れということだ。

単に海外ファンドを紹介するだけなら情報提供の範囲であり、助言業者である企業設計が行っても問題とならないかもしれない。

なぜなら海外に赴き、海外の法の下で合法に手続きするならば、国外犯規定がない以上は日本国の法律は適用外である。

だが国内で見込み客が海外ファンドの契約を締結させてしまう行為は、第二種金融商品取引業者の行う「募集の取り扱い」行為に該当し、第二種金融商品取引業の免許の規定が有名無実になってしまうだろう。
代理・助言業者が外国ファンドを特定、契約の手続きサポートをし、日本国において、顧客が運用会社と契約させるようにし向ける以上は、「外国ファンドの募集の取り扱い」に該当し、それを行った企業設計(紹介業者を介していたかもしれないが)は法令違反の勧告を受けたということだろう。

単に数万円の海外ファンドを購入するのは問題になるまい。HSBC香港口座をつくりウェブサイトからクリック一本で購入できるからだ。どのファンドを購入するかのアドバイスを助言業者に有償でお願いすればいいだろう。

投資顧問業者によるさまざまな事例が噴出し、投資家保護の観点から「国民経済の健全な発展及び投資者の保護に資することを目的」に2007年に金融商品取引法は施工された。

助言業者が扱う海外ファンドが、当局の認可を得ていない商品であり、数十年に及ぶ積み立てや数千万に及ぶ金額であれば、当然ながら当局も監視の目を強めざるを得ないだろう。

だが不認可のファンドであっても、勝手に投資家が海外に行ってそのファンドを購入するのは勝手だが、国内において契約を締結させるサポートをするのは認めないということであろう。

それを認めると監督官庁の責任問題となるだろうし、証券会社や保険会社の業務とも競合する場合もでてくるだろう。
以下にもう一度リンク先及び文面をのせておく。きちんと熟読し判断する必要があるだろう。
不明な点があれば金融サービス利用者相談室(金融庁)に必ず相談をするべきであろう。

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金融庁のリリース

株式会社企業設計に対する行政処分について

1. 株式会社企業設計(以下「当社」という。)に対する検査の結果、以下の法令違反行為が認められたことから、証券取引等監視委員会より行政処分を求める勧告が行われた。(平成24年12月14日付)

○無登録で外国集団投資スキーム持分に係る募集又は私募の取扱いを行っている状況

当社は、投資助言・代理業の登録を受けた日(平成22年3月9日)から検査基準日(同24年1月20日)までの間、2種類の外国で発行される集団投資スキーム持分(以下「外国ファンド」という。)について募集又は私募の取扱い(以下「募集の取扱い等」という。)を行い、少なくとも734顧客が外国ファンドを延べ751件取得している状況が認められた。具体的には、当社又は当社が外国ファンドの紹介を委託した少なくとも58名の者(以下「紹介者」という。)が、見込み客に対して外国ファンドの商品内容等を説明するとともに、当該見込み客の外国ファンドの契約締結手続きを支援し、取得契約を成立させていた。
当社は、海外に所在する外国ファンドの販売代理会社との間で、紹介契約を締結しており、当該契約に基づき、当社が見込み客に外国ファンドの商品内容等の説明を行い、見込み客が外国ファンドを取得した際には、当社は当該販売代理会社から紹介料を受領していた。

また、当社は、外国ファンドを取得した顧客を勧誘した紹介者には、当社が受領した紹介料の一定割合を再分配していた。

当社は、外国ファンドの募集の取扱い等に関与していると看做されないよう、平成22年8月以降、紹介料の受取りを別会社で行うよう変更しているものの、上記の状況等に鑑みると、当社の行為は外国集団投資スキームの組成者のために行っている外国ファンドの取得の勧誘行為に該当し、当社が登録を受けている投資助言・代理業を逸脱する行為であると認められる。

当社が行った上記の行為は、金融商品取引法(以下「法」という。)第28条第2項に規定する「第二種金融商品取引業」(同法第2条第8項第9号に掲げる「有価証券の募集又は私募の取扱い」を業として行うこと)に該当するものであり、当社が同法第31条第4項に基づく変更登録を受けることなく「第二種金融商品取引業」を行うことは、同法第29条に違反するものと認められる。

2. 以上のことから、本日、当社に対し、下記(1)については法第52条第1項の規定に基づき、下記(2)については法第51条の規定に基づき、以下の行政処分を行った。
(1)業務停止命令
金融商品取引業の全ての業務を平成24年12月21日から平成25年3月20日まで停止すること(ただし、顧客との投資顧問契約の解約業務を除く。)。
(2)業務改善命令
① 当社が関与した全てのファンドについて、取扱い状況(顧客属性、ファンド名、投資金額及び現在の評価額)を早急に把握し報告すること。
② 本件についての適切な顧客説明、顧客への適切な対応など投資者保護のために万全の措置を講じること。
③ 無登録金融商品取引業務を直ちに停止し、適切な再発防止策を講じること。
④ 金融商品取引業務(投資助言業務)を適切に行うための経営管理態勢、業務運営態勢及び法令遵守態勢を整備すること。
⑤ 本件行為の責任の所在の明確化を図ること。
⑥ 上記①から⑤について、平成25年1月21日までに書面で報告すること。

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さておそらくは同じ海外ファンドを扱っていたと思われるアブラハムプライベートバンクも別サイトの株式投資新聞にて抗弁を行っている。
以下を参照してほしい。合法性違法性の判断は投資家が自己判断で行い、疑問点があれば、詳細を金融サービス利用者相談室(金融庁)に問い合わせるべきであろう。
違法性合法性の判断に関しては、当局に問い合わせるのが一番であるからだ。

株式投資新聞の記事
昨年末の企業設計の行政処分を受けて、読者から「企業設計とアブラハム・プライベートバンクはどう違うのか? 」という質問が来たので、ここであらためて確認しておこう。海外投資を応援するメディアとして、企業設計のような企業のどのような点が違法なのか、アブラハム・プライベートバンクはどうして合法なのか、その理由をはっきりとさせておく必要がある。

1. 企業設計の行政処分

2012年12月14日、証券取引等監視委員会は投資助言会社「企業設計」に対し、金融商品取引法違反で行政処分を行うよう、金融庁に勧告した。これを受けて金融庁は12月21日、同社に行政処分を行った。

やや専門的な話になるが、同社はフレンズプロビデントという海外金融商品を国内で販売。金融庁によれば少なくとも734名の顧客が外国ファンドを延べ751件取得している状況が認められた。

具体的には同社、または同社が外国ファンドの紹介を委託した少なくとも58名の者が、見込み客に対して外国ファンドの商品内容等を説明するとともに、当該見込み客の外国ファンドの契約締結手続きを支援し、取得契約を成立させていた。

同社は香港の販売代理会社との間で紹介契約を締結。見込み客が外国ファンドを取得した際には、販売代理会社から紹介料を受領していた。

また、同社は外国ファンドを取得した顧客を勧誘した紹介者には、同社が受領した紹介料の一定割合を再分配していた。この行為はいわゆる「マルチ販売」に該当する。

これらの行為を重ねた結果、企業設計は同社が登録を受けている「投資助言・代理業」を逸脱する行為を行っていたと認められた。

2. アブラハム・プライベートバンクと企業設計はどう違うのか?

企業設計と比べて、アブラハム・プライベートバンクは、そのビジネスモデルがまったく異なっている。

合法性・違法性の違いに関しては、当サイトの「知らなかったじゃすみません。オフショアファンド業者の選び方」 の図をみれば一目瞭然。

アブラハム・プライベートバンクはあくまでも助言と手続きサポートをするにとどまり、顧客は運用会社と直接契約する。またここも重要なポイントだが、具体的な商品名を出す前に、必ず事前に投資助言契約を締結する。あくまでも助言契約者に対象を限定して助言するわけだ。

アブラハム社の場合は、顧客から投資助言手数料を徴収する。海外ファンドの直接購入の支援(助言&サポート)を行い、その後の顧客のポートフォリオを管理して、毎年の助言手数料を得る。つまり、アブラハムは、バイヤーズ・エージェント(購入者支援人・購入者代理人)だ。

一方、企業設計のような違法業者は、ファンド側やその代理人からの紹介料が収入源となっている。つまり、企業設計などの違法業者は、セルサイド・エージェント(販売代理人)だ。

そのため顧客から投資助言料をとる必要がないため、顧客が払う手数料は無料。しかも勧誘する段階で具体的な商品名を顧客に告げている。対象は不特定多数で、助言契約者に限定しない。これらは海外ファンドの販売・勧誘に該当する行為であり(つまり、証券会社のような販売業・セルサイドの免許が必要)、投資助言業者(バイヤーエージェント業)を逸脱した行為であるとして、行政処分を受けたのである。

さらに企業設計の場合、外国ファンドを取得した顧客を勧誘した紹介者に、同社が受領した紹介料の一定割合を再分配するという「マルチ販売」という不法行為まで加わっていた点も処分をされた原因だろう。

アブラハム・プライベートバンクと企業設計のビジネスモデルはまったく真逆なのだ。

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